イソップのおはなしは、簡潔で親しみやすく動物を主人公として、教訓となるような内容を物語にしています。
その教訓を人間の世界でも活かせるといいのですが、なかなか難しいですよね。
それでもふとした時にこんなことあったな。と思って貰えたらと思います。
ワシとカラス
実力もないのに他人の真似をしようとしても、決して簡単にはうまくいかないです。
そればかりかこのカラスの様に、みんなに笑われてしまいます。
ワシとカラスの内容
ある日の事、大きなワシがさっとまいおりてきて、子ひつじをつかまえました。
ワシはそのまま、高く飛び上がって、子ひつじをつれていってしまいました。
(なるほど、ワシはああやって、ひつじをさらうんだな。うまいやり方だ。)
ワシを見ていたカラスは、さっそく真似をしてみることにしました。
バタバタと飛び降りていくと、カラスはひつじをしっかりと捕まえました。
(よし、さぁ飛んでいこう)
カラスは、ひつじを捕まえたまま、飛び上がろうとしました。
ところが、いくら羽を動かしても、ひつじは、びくともしません。
それはそうです。ひつじは、カラスの百倍も重たいのですから。
カラスは、ワシの百分の一しか力がありません。
カラスがバタバタしていると、爪がひつじの毛にからまってしまいました。
「おや、カラスがひつじにつかまっているぞ」
ひつじ飼いがカラスをひつじからはなしてあげました。
ひつじ飼いはカラスの羽を切って、子供たちの所へ連れて行くと、こういいました。
「こいつは、ただのカラスだけれど、自分ではカラスではなくて、ワシだと思っているらしい」
みんなは、カラスをみて大笑いしました。
まずは今自分に出来る事を精一杯やってみる。
今からやりましょうね。
ライオンとねずみ
人に親切にすれば、その人のためになるだけでなく、いずれは良い報いとなり自分に戻ってくるものです。
私はそう思っています。
ライオンとネズミの内容
ライオンが眠っていると、小さなネズミがやってきて、たてがみを引っ張ってしまいました。怒ったライオンはネズミを捕まえると、パクリと食べてしまおうとしました。
許してくださいと言うネズミ。
ネズミは許してくれると、いつか必ず恩返しをすると言います。
「恩返し?小さなおまえに、何ができるものか。」
ライオンはそう言いましたが、ネズミを助けてあげました。
ところが、ある日、ライオンは人間のしかけた罠にかかってしまいました。
逃げ出そうとするライオンでしたが、動けば動くほど、罠はしっかりとライオンの体に食い込んでいきます。
とうとうライオンは動けなくなってしまいました。
そんな時、いつかのネズミが鋭い歯で罠をといてくれました。
ライオンはネズミのおかげで罠から逃げ出すことができたのです。
「助かったよ。ありがとう」
ライオンはネズミに言いました。
「あなたは、私が小さいから何も出来ないとバカにしましたが、私はちゃんと恩返しをしましたよ」
ネズミは言いました。
小さくて弱いものが、大きくて強いものよりずっと役に立つこともあるというお話でした。
誰でも必ずそれぞれの得意な事があります。
それを毎日の生活に役立てる事が一番ですね。
カエルと牛
頑張りすぎなくてもいい。身の丈に合わないことはやらない。
カエルと牛の内容
ある日のことです。カエルの子供達が、牛を見つけました。
牛は、のんびりとしっぽをふりながら、草を食べていました。
家に帰ってきた子供達は、お父さんのカエルにいいました。
「お父さん、大変だよ。僕たちのすぐそばに、すごく大きな生き物がいたんだよ」
「ふうん、そいつは、お父さんより大きのかい?」
「大きいよ、お父さんよりずっと大きいよ。あの生き物にはかなわないよ」
「お父さんだって大きくなるるんだぞ」
お父さんカエルはそういって、お腹を膨らませました。
「どうだい?おまえたちが見た生き物はこのくらいの大きさかい?」
「違う違う。もっともっと大きかったよ」
そういってもっともっと、お腹を膨らませていくお父さんカエル。
もうそれ以上は膨らまないくらいパンパンに膨らませました。
すると、パーンとはじける音がして、お父さんカエルははれつしてしまいました。
どんなにお腹を膨らませたところで、カエルが牛のように大きくなることはできません。
お父さんカエルはそんなことも知りませんでした。
誰かと比べるのではなく、自分に合った方法で生活するのが良いですね。
見栄をはり過ぎず、自分が心地よい方法を見つける事が大切です。
うさぎとカメ
油断しない➡ウサギはカメを決めつけ油断していました。
コツコツとやる➡カメは目標に向かってひたすら歩き続けました。
明確な目標を決める➡カメはゴールすると明確な目標を持っていました。ウサギはカメに勝ちさえすればいいと思っていました。
目標を意識し続ける➡カメはずっとゴールを目標としていました。
このお話にはこんなに沢山の教訓があるんですね。
ウサギとカメの内容
ある時、ウサギに歩みの鈍さをバカにされたカメは、山のふもとまでかけっこの勝負をすることになりました。
かけっこを始めると予想通りウサギはどんどん先へ行き、とうとうカメが見えなくなってしまいました。
ウサギは少し疲れていたので、少しカメを待とうと居眠りを始めます。
その間にカメは着実に進みます。
ウサギが目を覚まし見たものは、山のふもとの先でゴールして大喜びをするカメの姿でした。