カバ子の日記

生きていてくれるだけで嬉しい

【ジェーンとキツネとわたし】の感想 西村書店

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【ジェーンとキツネとわたし】の絵本を読みました。

手に取った理由は、この3つの名前から物語が想像できなかったからです。

(ジェーンって誰?)(なんでキツネ?)彼等と「わたし」がどうなっていくんだろう?

 

さて、ジェーンとキツネの正体とは?

気になります。

 

ジェーンとキツネとわたし

 

 

あらすじ

仲間はずれにされている5年生のエレーヌは、
悪口を落書きされても、からかわれても、
いつも大好きな本『ジェーン・エア』を読んでやり過ごしていた。
あるとき、しぶしぶ参加した学校の合宿に青い目のジェラルディーヌがあらわれ、
小さな変化が訪れる――。

少女の揺れ動く心をみずみずしく描くグラフィック・ノベル。
カナダ総督文学賞受賞作。

【ジェーンとキツネとわたし】の感想

ジェーンは、小説「ジェーン・エア」の事でした。

 

主人公のエレーヌは、いつも学校で居場所がありません。

 

廊下も校庭も教室でもだめ。

 

なぜなら、いつもそこには悪口をいう「誰か」がいるから。

 

それでも、そんな居場所がない事を感じる時は、いつも大好きな「ジェーン・エア」を読む事にしています。

 

いじめにあっている主人公の気持ちが、読み手に分かる様に丁寧に描かれています。

 

どこに行っても悪口が聞こえてくる主人公は、気を紛らわすために、大好きな「ジェーン・エア」を読み、時には読むふりをし、その場をしのいでいる毎日。

 

読んでいていたたまれない気持ちになりました。

 

そんな毎日を送る主人公に学校のクラス全員が必須参加のキャンプへと出かけます。

 

主人公の「なぜ参加しなければいけないのか?」「毎日をどうやりすごそうか」という気持ちや、「どうすればその場をうまくしのげるのか」上手く表現されていました。

 

参加する主人公がとても精神的に強いなぁと思いました。

 

そんな時「自分だったらどうするんだろう?」とか自分の「親しい人や子どもが同じ目に遭ったら?」と色んな事を想像しながら読みましたが、私だったら、主人公と同じように「本」があれば参加していたと思います。

 

私が思う「本」にはそれだけ人が強く生きていける生きていく上で大切な「ヒント」がたくさん詰まっているように思うからです。

 

こんな環境だと学校にも行きたくないだろうし、本の世界は子どもにとって、とても影響力があるんだとも感じています。

 

そんな主人公に小さな変化が起こります。その変化とは?

 

続きは絵本を読んで下さいね。

 

何気ない毎日やその日の出来事・自分が想う事、楽しい事や嫌な事を一緒に話たり出来るってどういうことなのか?考えせられる1冊となりました。

 

 

キツネはどの辺りででてくるのでしょうか?物語を読むと見えてきますよ~。

 

 

[絵]イザベル・アルスノー(Isabelle Arsenauit)


イラストレーター。ケベック大学でグラフィックデザインを学び、絵本や児童書の分野で活躍。初のグラフィック・ノベル(小説全編に挿絵をつけた作品)である本作で、3回目となるカナダ総督文学賞を受賞し、『アンナとわたりどり』(西村書店)で2011年ニューヨーク・タイムズ最優秀絵本賞を受賞するなど、数々の賞にかがやく。キョウ・マクレアーとの共作“Spork”と『きょうは、おおかみ』(きじとら出版)も人気が高い。

 

[文]ファニー・ブリット(Fanny Brit)


作家、翻訳家。約10作の戯曲、15作以上の翻訳があり、翻訳では英国、アイルランドアメリカ、英語圏カナダの現代作家の作品に取り組む。本作でカナダ総督文学賞を受賞。現在、初の長編映画の脚本を執筆中。

 

[訳]河野 万里子(こうの・まりこ)


翻訳家。上智大学国語学部フランス語学科卒業。主な作品に、ドナ・ウィリアムズ『自閉症だったわたしへ』、サン=テグジュペリ星の王子さま』、サガン『悲しみよ こんにちは』、ボーム『オズの魔法使い』(以上、新潮社)、セプルベダ『カモメに飛ぶことを教えた猫』、エーヴ・キュリー『キュリー夫人伝』(以上、白水社)、絵本翻訳に『だいすきっていいたくて』のシリーズ(ほるぷ出版)など。

ジェーンとキツネとわたし | 西村書店

 

 

ジェーン・エアのあらすじ

孤児として、伯母に育てられたジェーンは、虐待され、ローウッド寄宿学校にいれられる。そこで八年を過した後、広告を出し家庭教師として赴いた先に居たのは子供と家政婦だけだった。散歩の途中助けた人物こそ、屋敷の主人ロチェスターであると知ったジェーンは、彼と名門の貴婦人とのロマンスを聞き、胸が騒ぐ。孤独と戦いながらも不屈の精神で生きぬく女性を描いた青春文学。

シャーロット・ブロンテ、大久保康雄/訳 『ジェーン・エア〔上〕』 | 新潮社