以前読んだことがある。読みながらそう気づきました。
図書館本は一週間に5冊程借りて読んでいます。
その中の一冊ですが、美味しそうなお弁当の表紙を見るとつい手が伸びてしまっていたのでした。
食に関する事が好きなんだろうな。
2回目でしたが、今回も元気になった気がします。
【ランチのアッコちゃん】作者
1981年東京都生まれ。
立教大学文学部フランス文学科卒業。2008年「フォーゲットミー、ノットブルー」で第88回オール読物新人賞を受賞。受賞作を含む連作短編集「終点のあの子」でデビューした。そのほかの著書に「あまからカルテット」「嘆きの美女」「けむたい後輩」「早稲女、女、男」「私にふさわしいホテル」「王妃の帰還」原作を担当するマンガ「魔法使いの心友」がある。
【ランチのアッコちゃん】あらすじ
どことなく暗いOLの美智子。
彼女のランチタイムは一週間、有能な上司「アッコ女史」の指令のもとお互いのランチを交換すること。
大手町までジョギングで行き、移動販売車の弁当を買ったり、美味しいカレー屋を急遽手伝ったり…
そのうち、なんだか元気が湧いている自分に気づいてくる。
【ランチのアッコちゃん】感想と名言
子供の頃「ひみつのアッコちゃん」というアニメがありました。
主人公のアッコちゃんは、パパが豪華客船の船長をしているので、普段はママと2人暮らし。
そんなアッコちゃんは大切にしていた鏡が割れてしまい鏡のお墓を作ったことで、鏡の精から大切にしてもらったからとお礼にとコンパクトを貰うのです。
その鏡は何でも望むものに変身できる魔法のコンパクトでした。
ランチのアッコちゃんも魔法で何か出てくるお話かなぁなんて思っていたら、名前のアッコちゃんは「ひみつのアッコちゃん」から取ったものではありませんでした。
たぶん以前読んだきっかけもそうだったと思う。
表紙のお弁当の写真に惹かれたのと魔法が出てくるお話が好きなんだと思います。
「ランチのアッコちゃん」には魔法は出てきませんが、まるで魔法にかかったような気持ちになるお話。
どちらかというと「アッコちゃん」ではなく、「アッコさん」の方が似合っていると思うのですが、この「アッコさん」がとてもカッコいい女性で主人公のどこか暗ーい美智子を元気にさせてくれるお話です。
以前読んだ時は、アッコさんよりはるか年下でどちらかといえば美智子に近い歳だったのが、今はもうアッコさんの年を超えてしまっています。
なのに、自分は何も変わっていない…そんな気がしてしまいました。
はぁ…( ;∀;)
それでも今回はこうやってブログにアウトプット出来ているので良しとします。
「ルーティン化する事が好きなのよ、何事も」
これ凄く分かります。服でも何でもルーティン化すると嫌でもやらないと気持ち悪いし、楽なんですよね。
そういう積み重ねは大事だと思っています。
「誰かに作ってもらうカレーっていいものですね・・・」
しみじみと言葉にしていう美智子ですが、ほんとカレーだけじゃなく、誰かに作ってもらうご飯って本当に美味しいんです。
特に美智子の様に落ち込んでいる時は、誰かの手料理があったかくって、全身にいきわたる感じがします。
人っていいなぁと思う瞬間です。
「だいじょうぶ、頑張れる。なんとか自分を奮い立たせた」
こう言い聞かせて始めると、何とかなるもんなんです。どんな人でも。自信を持つって大切なことだな。そう思っています。
主人公の美智子が古本屋に入る場面。本が好きな人は分かると思うのですが、どんな掘り出し物に出会えるかワクワクするんです。好みの本があるか?だとかお勧めの本はどんなものがあるのか?自分のまだ知らないだけど、読みたくなる1冊。そんな本に出会えたら嬉しいものです。そして心落ち着く場所でもあります。
小学生低学年の頃、実家から歩いて3分もしない場所に新しい図書館が出来て、朝から晩まで図書館に入り浸っていたのを思い出しました。真新しくてどの本も綺麗で自分だけの本棚のような気がしていました。
いつの間にか行かなくなり、図書館も閉館してしまいましたが…
お話はランチのアッコちゃん以外にも「夜食のアッコちゃん」「夜の大捜査先生」等があります。
食べる事も、本を読む事も今ちょっと落ち込んでいて元気が欲しい人にピッタリの本です。